3月18日トレッキング二日目、パクディンを7時50分に出発、標高3440mのナムチェを目指す。
シェルパが目覚ましの紅茶を持って来る6時の前に目を覚ます。シェルパは紅茶の次に洗顔用の湯を洗面器に注いでくれる。
朝食は7時から、ゾッキョが運んでくれるダッフルバッグは朝食前に部屋の前に出しておく。朝食後、身支度を整え、軽く準備運動を行った後に出発する。
これが今日からの日課である。
朝陽が差し込むパクディンの宿。
高き嶺にも陽が当たり、真っ白に輝く。
この辺りは河の近くに段丘面がみられるものの山腹の緩斜面は見かけなくなり、両岸もやや狭く鳴ってくる。
先に進むと両岸はさらに狭くなるりV字谷地形が顕著になる。
稜線に岩塔を幾つか見かけた。同行者にこれは岩盤の割れ残りで周氷河地形の一つと説明しましたが、果たしてそうか。結論は後に。
これも岩塔です。上から落下したものではないと解ります。このような岩が山腹にも点々と見られます。
稜線の先に白いピークが姿を現しました。
歩いていると突然、ヤブの中からトリの鳴き声が慌ててカメラを向けました。歓迎の鳴き声?
道ばたのシャクナゲの樹も花を咲かせて歓迎してくれているようです。
山腹の緩斜面は見あたらず、トレッカーのための小屋は段丘面に建設されています。
両岸はますます狭まり、右岸を歩いたり左岸を歩いたり、そのたびに吊り橋を渡ります。
その吊り橋が中腹に架かっているのを見る場所で休憩です。この吊り橋が最後の吊り橋になるようです。
「うわっ高いなぁ~」という気持ちです。
河原沿いの道とお別れのようです。同行者が腰掛けている岩、これがこれまで見てきた浅海に堆積した砂岩とは少し違うように思えました。
周囲の石や岩とも違って見えました。高い所から落ちてきた岩のようです。ヒマラヤ片麻岩帯から落ちてきた岩でしょうか。
だとすると、この吊り橋のさらに高いところに主中央衝上断層帯があるのかもしれません。そう結論を下すのは間違いかもしれませんが。
注:ネパールを縦走するヒマラヤ前縁衝上断層や主境界衝上断層については、
プロローグに記載しています。
別の角度から見た最後の吊り橋。ここは二股の箇所のようです。
吊り橋をズームアップ
その吊り橋を渡る。
吊り橋を渡り終えると、道は山腹を縫うようにトラバース道がジクザグに続きます。
ある高さまで登り終えた所で、見えましたエベレストが。
よく判らないって、ではズームアップ。どうです、エベレストです。
しかし、未だ未だトラバース道は続きます。この高度ではヤクが荷運びの主役となります。
山腹のトラバース道の脇に小屋が現れました。河岸段丘にあった小屋以来です。ナムチェが近い。
やったー、ナムチェに着きました。距離9km、標高差830mを踏破したのです。「やったー」という気持ちが判ってもらえるでしょう。
山小屋に15:25着
ナムチェの街は古くからチベットとの交流がありバザールが定期的に開かれていたと言うことです。
グーグルアースで上から見てみましょう。
馬蹄形の形をした緩斜面に街が形成されています。私の観察では岩屑斜面のように思えました。
街を見下ろす山の中腹には大きな岩が幾つも幾つも見られます。大きな岩は割れの残りの岩塔でしょうか。
岩屑斜面の小さな岩は砕いて家や道の建設材料にしたのでしょうか。
この岩屑斜面は、周氷河地形と考えて良さそうです。その根拠は、次の日の記事に譲ります。
エベレスト街道トレッキング ナムチェ~シャンボチェ